まちづくりにおいては、多様な視点から物事を捉えることが重要です。現実的で納得感のある政策や議論を実現するためにも、議員には“共感”の姿勢が求められると考えています。
政党や会派にかかわらず、一つひとつの施策に対して、市民の利益と現実性を基準に判断するのが私の基本姿勢です。政策の中身を丁寧に見極め、時には賛成、時には反対の意見を表明していきます。
結論だけではなく、その過程も市民にとって公平で開かれているべきです。決定プロセスに無理や拙速があれば、市民の信頼は得られません。行政の正当性は“手順”に宿ると考えています。
「市議会の役割」を考えた時、皆さんがまず思い浮かべるものは何でしょうか。
以下は清瀬市のホームページから引用したものです。
市議会は、住民の代表として、清瀬市が快適で住みやすいまちづくりをするため、予算、決算あるいは条例などの案件を審議し、議決するという重要な役割を担っています。その議決にしたがって市長や教育委員会などの執行機関は様々な施策を執行することになります。
そのほかにも、行政事務を監視する機能として、市政に対する一般質問や皆さんから提出された請願・陳情を審議するなどの役割があります。
この「快適で住みやすいまちづくり」という部分に具体的な記載があるかは自治体によりますが、多くの自治体のホームページでも、似たような文言が市議会の役割として記されています。
つまり「市議会の役割」=「市議会議員の役割」であると言えるでしょう。
さて、清瀬市の現状に目を向けてみます。
2023年4月に行われた統一地方選挙における清瀬市の投票率は47.57%でした。市長選挙がなかったとはいえ、市議会議員選挙でこの投票率は高いとは言えません。
さまざまな事情で投票に行けなかった方がいることは承知しておりますが、それでも「2人に1人以上が投票していない」という状況は、大きな課題だと考えています。
もちろんこれは清瀬市に限った問題ではなく、今回の投票率も都内では比較的高い水準に位置しておりました。投票率を上げるためには投票方法の多様化が重要ですが、期日前投票が利用しやすくなってきたとはいえ、インターネット投票などの導入にはまだ時間がかかると考えられます。
日本国憲法では、第92条から95条にかけて「地方自治」の章が設けられています。
このうち第92条が定める「地方自治の本旨」は、住民自治と団体自治の2つに大別されます。とりわけ「住民自治」は、地方自治が住民の意思に基づいて行われるという、民主主義の基本的な要素です。
年4回ある定例議会においては、様々な議案や意見書、請願・陳情が審査されます。
「議案」とは、議会で議決の対象となる案件のことで、市長・議員・委員会のいずれからも提出されます。
「意見書」は、議会の議決に基づき、議会としての意見や要望を内閣総理大臣・国会・関係行政庁に提出する手段です。
また「請願・陳情」は、市民から議会へ提出されるものです。
提案された議案等は本会議に提出され、市議会の議題となります。
この際、提案者が提案理由等を説明し、これを受けて議員が議案に対する質疑を行い、提案者がこれに答えます。
本会議での質疑が終了すると、さらに詳しく審査するため、議案等は所管の常任委員会または議会運営委員会へ付託されます(付託とは、議案の審査の場所を本会議から常任委員会に移すことを意味します)。
清瀬市には『建設環境』、『福祉保健』、『総務文教』の3つの常任委員会があり、定例会の期間中に招集されます。
常任委員会では所管局等からの説明聴取などの審査を行い、審査が終わると採決が行われ、当該常任委員会としての議案に対する態度(原案可決、原案否決、修正可決)が決定します。
ここで決定した各常任委員会での審査結果は審査結果報告書として議長に提出され、再び本会議の議題となり、賛成・反対それぞれの立場から討論(意見表明)を交互に行った後、採決が行われ、可決、否決、修正可決のいずれかに決定します。議決された結果は市のホームページに掲載され、年4回発行される「市議会だより」には議決結果と賛否が記載されます。
しかし、なぜその議案に賛成・反対したのかという「理由」までは掲載されません。
賛否理由を知るためには、議員本人のホームページなどで公開されていなければ、議事録や映像配信を確認するしかありません。さらに、議案がその議員の所属しない委員会に付託された場合、本会議での討論がなければその議員の賛否理由を知る術がないこともあります。
もちろん、各委員会には会派ごとに最低1名が所属しているため、会派の意見を通してある程度の方向性は読み取れます。
しかし、特に意見書や陳情に関しては、党派の方針が強く反映される傾向があり、議員個人の意見というよりは政党の意向が前面に出る場面もあります。
実際、2019年から2025年3月までの定例会で、「風・立憲・ネット」会派を除くと、会派内で賛否が分かれた議案は意見書の1件のみとなっております。
もちろん、似た考えを持つ議員が会派を組むのは自然なことかもしれません。しかし、地方議会は国政と異なり、地域に根ざした問題を扱う場ですし、市民から直接選ばれた議員である以上、私は**「会派の意見」ではなく、「議員個人の意見や判断」が可視化されるべき**だと考えています。
市議会議員は、直接選挙で選ばれた市民の代表です。
私は「議会での活動内容を周知すること」に力を入れたいと考えています。
活動の内容や考え方を積極的に公開することで、市民の方々の議会への関心を高めるきっかけになればと願っています。
私が所属する「風・立憲・ネット」には、清瀬・生活者ネットワーク所属の小西議員と、立憲民主党所属の宮原議員がいます。
党派が異なるため、会派内でも意見が分かれることもあります。
むしろ「意見が分かれてもよい」という柔軟な姿勢が、この会派に私が参加した理由のひとつです。
「意見書」や「決議」は、議会としての意思を国会またはその権限を有する行政機関に提出できる唯一の法的手段です。
意見書一つを審議するにも、多くの法律や制度を理解する必要があります。私は専門家ではありませんが、一市議会議員として、可能な限りの準備をした上で議決に臨み、特に賛否が分かれた議案については、なぜその判断に至ったのかをホームページ上で公開していこうと考えております。
そして、こうした情報発信が、市民の方にとって議会を少しでも身近に感じてもらえるようになり、次の選挙での投票率が0.1%でも上がれば、本当に嬉しく思います。