2月3日、「清瀬市立図書館の設置に関する住民投票条例」の審議が行われました。


審議の流れは


@執行部による議案説明
A請求代表者に意見を述べる機会を付与すること(日時、人数、時間)について議決
B請求代表者の意見陳述
C請求代表者へ質疑
D執行部へ質疑
E修正案の提出
F修正案提出者への質疑
G討論
H採決


の順に行われ、21時半過ぎまでかかる審議の末、【反対12、賛成7】で否決となりました。
私は住民投票条例制定に【反対】票を投じております。


図書館については令和6年3月定例会で市側から提出された「清瀬市立図書館設置条例の一部を改正する条例(地域図書館4館を廃止する条例)」から始まり、約1年の間に様々な陳情・請願が提出され、議会で審議が行われてきました。


議案上程までに市側が市民に対してどのような説明をしてきたのか、これまで議会でどのような話し合いがなされてきたのか、今後まとめていきたいと思います。


私は「請求者への質疑」、「執行部へ質疑」、「討論」を行いました。
討論内容を記しておきます。議場での正確な発言は今後出る議事録(5月、6月頃になるかと思います)を参照してください。
請求者・執行部への質疑については、議事録が出たら付け加えていきます。


また、討論内容については
@清瀬市は東京都多摩26市の中で財政力指数が26位であること
A面積が全国の自治体で9番目に小さい市であること
B廃止となる地域図書館は各市民センター内にあり、センター内には別途、雑誌や新聞、1000冊程の本が配置される市民サロンが整備されること
C図書館の跡地は児童館のような子どもの居場所を整備する予定であること
を念頭に読んでいただきますと幸いです。


清瀬市立図書館の設置に関する住民投票条例について、原案・修正案ともに反対の場から討論をいたします。


昨年3月議会で「改正図書館設置条例」が議決された後も、6月議会では図書館に関する請願・陳情が合わせて2件、9月議会でも陳情3件が提出され、今回は7,674人もの有効署名数の住民投票条例制定の請求があったことは、市民の皆様の想いの表れだと強く受け止めると同時に、敬意を表します。
これだけの署名が集まり、住民投票を実施したほうがいいと考えることは、直接民主主義の理念として賛同いたしますし、情報開示のあり方については私も強い憤りを感じております。
しかし、今回の図書館に関する住民投票については、反対をいたします。
私は、昨年3月議会の「改正図書館設置条例」には反対をし、継続審議も求めておりましたが、今後の清瀬市において、図書館6館体制維持は困難だと考えております。
昨年6月議会で提出された、元町子ども図書館を残してくださいという、「清瀬市の子どものための読書環境に関する陳情」には賛成をいたしましたが、他の図書館に関する請願・陳情には全て反対の立場をとっております。
反対した理由については、議事録を遡っていただければわかると思うのですが、せっかくの機会ですのであらためて考えを述べさせていただきます。


地域図書館を残してほしいという思われる方の気持ちは大変理解できます。図書館が閉館することで、不便に感じる方が出てくるというのも、重々承知しております。
しかし、議員として、清瀬市の10年先、20年先を見据えつつ、市民サービスと清瀬市の財政のバランスを考えて判断しなければならないと私は考えております。
例えば、清瀬市の15年後の人口はどうなっているのか考えます。東京都が昨年3月に出した人口予測では、2025年から2040年にかけて、清瀬市の人口は約6,000人減少すると試算が出ております。
今の年齢層のバランスのまま人口減少するのではなく、減少するのは15歳から64歳までの生産年齢人口であり、65歳以上の高齢人口は今よりも増加します。これは国全体で言えることですが、今より少なくなる生産年齢人口で今より増加する高齢者世代を支えていかなければなりません。生産年齢人口が減少すれば税収は下がりますし、そもそも図書館で働く方の絶対数も減少します。人口減少の煽りを受けるのは、行政だけではありません。コンビニや飲食店の数も人口減少に合わせて減っていくでしょう。残念ながら今後はそういう時代になってしまっていくのです。


請求者の方からは、中央図書館が開館後、他の地域図書館が開館していった経緯も紹介していただきましたが、人口が増加していっている時代と、人口減少の局面に入っている時代。社会情勢の変化に合わせて見直さなければならないことはあります。
昨年、3月議会での改正図書館設置条例の時は反対討論もしました。その中で、こうした清瀬市の将来予測を説明会で市民の方に話をすれば理解してくださる方はいるのではと言及をいたしました。是非今後はそういった取り組みもしていただきたいと思います。


改正図書館設置条例の6館を2館とすることには反対をした理由の一つに、元町こども図書館がありました。
本の貸し出し数や、図書館に行って、本を借りて帰る方の割合が一番高いのは元町子ども図書館でありますので、子どもの読書環境の担保という観点だけではなく、移設することで、子連れや子ども単独では行きにくい商業施設内になってしまうこと、そして、元町こども図書館の跡地を子どもの居場所として整備するのであれば、人の配置は結局必要ですし、元町からは子どもが自転車で行ける距離に中央児童館があり、そして今後は南部児童館ができますので、子ども図書館を無くし、あらためて児童館のような子どもの居場所と整備することには疑問がありました。
今日の臨時会において、当面の間という話ですが、廃止は延期と決めてくださったこと。これは清瀬自民クラブ・公明党さんの要望だけでなく、皆様の署名活動の力だと思っております。


請求者の方も話をされておりましたが、住民投票については、市民が投票するにあたって賛否を呼んでいる施策について理解を深めることができ、政治を他人事ではなく、自分事として捉えていただく良いきっかけになること。このことについては深く理解しております。
署名が提出された後選挙管理委員会へ行き、署名簿の縦覧もしました。同年代の方の署名も見ております。
住民投票について賛成をしてくださいと、想いを綴ったハガキも30枚以上届いておりますし、メールもいただいております。
私自身も住民投票を行い、どれだけの方がどれだけ考えて投票をしてくださるのかみたい、一緒に考えたいという気持ちもあります。


しかし、今回の住民投票については、廃止か継続かの2択であります。
先程、請求者の方にも質問させていただきました。今回の住民投票を行った場合、決め方は絶対おかしい。けど、図書館が減ってしまうのは仕方ないと思っている方はどう考えれば良いのか。それはもう個人の考えによると思いますけれども、そうなると、図書館の存続・反対ではなく、プロセスや情報開示のあり方がおかしいかおかしくなかったか、そう考えてしまう方もいらっしゃるんじゃないかと思います。
また、この1年間で本を借りたことのある方は市民の13%あるとの行政のデータもあります。
利用される方は図書館を残して欲しいと、投票に行き存続に◯をされる方は多いでしょう。住民投票の署名をされた方も、届いたハガキや請求者が集めてくださったアンケートを見る限り、住民投票をしたい。そして地域図書館を残してほしいという意見が多いです。逆に、図書館を利用されていない方は、投票に行かないかもしれない。
議員として、こんな風に考えたくはないのです。しかし、直近の市長選挙の投票率は39%、市議会議員選挙は47%と考えると、住民投票に行く方がどれだけいるのか、選挙に行かない方も含めた市民の意向を正確に反映できるのか私の中では不確定な要素が大きいと考えております。
一旦立ち止まって考えるためと、請求者の方からはお話もありましたけれども、不確定な要素がある中で住民投票を行い、仮に結果に拘束されてしまうと今後図書館の再編は極めて難しくなるでしょう。


繰り返しになりますが、私は図書館の再編は必要だと考えておりますので、本条例には原案・修正案ともに賛成しかねます。


以上、種々申し上げましたが、本議案に対する反対討論といたします。


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