一般質問にて、民間委託や指定管理者制度に伴う事業者交代時の雇用の継続性についてや、有給休暇や勤続年数の取扱いについて、清瀬市の考えを問いました。
| 質問項目 | 件名 | リンク |
|---|---|---|
| 1. ケアマネジャーのシャドーワーク | (1)市の見解と実態把握について (2) 業務範囲の明確化と、その周知について |
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| 2. 業務移行後の安定したサービス提供 | (1) 雇用の継続性について (2) 有給・勤続年数の扱いについて |
→(本ページ) |
◆松本潤
業務移行後の安定したサービス提供についてご質問をいたします。
まず、雇用の継続性についてです。
業務委託においては、ごみ収集や給食の調理、そして、指定管理者制度下では、地域市民センターの運営や学童保育事業など、現在本市のサービスを様々な民間事業者に担っていただき、多くの方に働いていただいております。
本市の職員数が最も多かった平成8年と比べると、715人いた職員は、令和6年度には434人となり、持続可能な行財政運営や、これからの労働力の減少に対応していくためには、本市のサービスの民間委託や指定管理者制度の導入は不可欠であると考えます。
しかし、民間への業務委託や指定管理者制度においては、契約更新に伴い事業者が変更される可能性があります。定期的に事業者が変更されるメリット、デメリットそれぞれあるかと思います。
メリットとしては、公募により競争意識が働くことでのサービスの質の向上や、新規事業者が効率化を目指すことで、コスト削減につながり得ること。また、既存事業者においても継続した選定に向けて努力をするというインセンティブが働くことなどが期待できます。
しかし、事業者が交代となった場合、引継ぎに時間や労力がかかり、現場に負担がかかることや、担当者や職員が代わることで、サービスの質が一時的に低下する可能性があることがデメリットとして挙げられます。
単にマニュアルを整備すれば、委託となる業種によっては大きな混乱は生まれないかもしれません。しかし、給食の調理では、限られた人数と時間で効率的な作業が求められますし、今後、指定管理となる図書館運営においては、事務能力やコミュニケーション能力といったスキルが求められます。これはマニュアルだけではなく、その現場で培われてきた経験が大きな力を発揮するところであります。
事業者が交代となった際、現場の混乱やサービスの質の低下を防ぐためには、経験を培ってきた既存の職員ができるだけ継続して就労できるような取組が必要だと考えます。このような考え方についての本市の見解と、雇用継続に向けて清瀬市としてはどのような取組を行っているのか、まず1点目、お伺いをいたします。
2点目、有給や勤続年数の扱いについてご質問をいたします。
今話を出しました図書館運営は、今後は指定管理者制度へ移行となり、今定例会においても指定管理者の指定についての議案が上程されております。また、給食の調理においては、8月1日の市報で清瀬第三中学校の給食調理業務の委託業者の募集がされておりました。
令和8年2月から、図書館に指定管理者制度が導入される予定ですので、現在、清瀬市の図書館業務に従事していただいている方の中で、継続して清瀬市の図書館で働きたいと思ってくださる方は、来年2月からは指定管理となった法人に移る必要があります。
給食の調理においても、委託業者が変更となった場合、現地雇用の方や近隣市にお住まいの方で、できるだけ同じ場所で働きたいという意向のある方は、受託事業者となった法人へ移る必要があります。
先ほど申し上げましたとおり、業務の引継ぎやサービスの質の維持のためには、既存の職員の力は必要不可欠だと考えておりますが、所属する法人が変わると、一般的には付与されていた有給休暇の日数や勤続年数はリセットされてしまいます。これは職員にとっては不利益となりますし、一定年数下で所属する法人が変わる可能性があるというのは、同じ場所で働き続けるという意欲がなくなる要因の一つではないでしょうか。
例えば図書館業務や給食調理など、所属する法人が変わった場合でも就業場所が変わらない場合、有給や勤続年数が継続できるような仕組みづくりが必要なのではと考えますが、本市の見解をお伺いいたします。
◎小林経営政策部長
業務移行後の安定したサービス提供についてお答えいたします。
まずは、雇用の継続性についてお答えいたします。
民間活力の活用や指定管理者制度の導入につきましては、人口減少に伴う労働力人口の減少などの社会的背景に加えまして、民間の専門性やノウハウを活用するといった観点からのサービスの向上、また、業務委託等の実施により、少し余裕の出た職員が対応すべき分野などに重点的に配置できることなどのメリットがあることから、本市でも、費用対効果のあるものについては積極的に取り組んでまいりました。
一方、業務委託や指定管理者制度においては、契約期間が終了するたびに事業者が変更される可能性があることは事実であり、それは地方自治体として公平性を担保するといった観点で、定期的に最適な行政サービスを提供することができる業者を選定する必要がございます。
しかし、事業者が変更されるということは、議員ご紹介のとおり、管理、運営の引継ぎに時間や労力がかかり、サービスの質が一時的にでも低下することは市民生活に影響を及ぼすことが懸念されるため、安定的な継続性を確保するための仕組みづくりは検討する必要があると考えております。
議員ご質問の、直営で行っていた際に従事していた職員ができるだけ委託等を行う事業所で継続的に就労できるような取組についての本市の見解と雇用継続に向けての本市の取組についてでございますが、委託等を実施する業務の性質にもよりますが、サービスの継続性が特に重要であると考えられる業務などについては、可能な限り雇用が継続されるほうが望ましいと考えております。したがいまして、業務委託等をする場合に、現在その業務に従事している人材の活用などを促す取組などは行っております。
ただし、これはあくまで市側の都合であり、契約については両者の合意が前提となるため、受託事業者にとってメリットがあると判断されれば可能になるものと考えております。
いずれにいたしましても、サービスの継続性が担保されることも含めて、業務委託等のメリットが生かされるような業者選定に努めてまいります。
続きまして、有給、勤続年数の扱いについてお答えいたします。
今まで直営で行っていた業務を業務委託や指定管理者制度を導入することと、もう既に業務委託された受託事業者に就業されている方についての有給や勤続年数の取扱いについては考え方が異なると認識しております。
後者につきましては先ほどもお答えいたしましたが、サービスの継続性という観点では、現受託業者で就業されていた方が継続して働いていただくために、新たに受託した事業者に移っていただくことは望ましいと考えますが、有給や勤続年数の取扱いにつきましては、それぞれの事業者の就業規則等で取扱いについて定められているものと考えられます。
したがいまして、民間事業者間の転職について、本市が条件を付すなどといったことはできないものと認識しております。
一方、前者につきましては、有給や勤続年数の取扱いにつきましては、それぞれの事業者の就業規則等で取扱いについて定められていることに変わりはございませんが、本市が業務委託をする業務の仕様に有給や勤続年数の継続について定めることは物理的には可能かもしれませんが、そのことにより事業者が受託することのハードルが上がり、業務を受託していただける事業者が見つからなくなるといったデメリットが想定されます。
事業主体が異なる以上、勤務条件などを本市として事業者に求めることは困難であるとは思いますが、サービスの継続性の担保の観点からは、今まで直営でその業務に従事していただいた方が、業務委託等をすることになった受託事業者で業務に従事していただくことは本市にとってもメリットがございますので、受託事業者にとっても継続雇用することがメリットとなるということをご理解いただけるように努めてまいります。
◆松本潤
ご答弁ありがとうございました。
まず本市としては、サービスの継続性が特に重要となる業務については、可能な限り雇用を継続されるほうが望ましいという考えでいらっしゃること、そういった考えで進めていただいているということでした。これはサービスの質の継続や職員の雇用という意味でとても重要な考えでありますので、今後もそのように進めていただきたいと思います。
ただあくまでも市側の都合ですので、受託事業者の考えによってはそうならないかもしれません。今人手不足なので、受託事業者もある程度従業員を引き継ぐという考えはあるかと思うんですが、サービスの継続性の担保という意味では、あらかじめ業者選定の際の仕組みづくり、本来は公契約条例で定めるのが望ましいと思うんですが、清瀬市にありませんので要点を絞って質問させていただきました。
ここでお伺いしたいんですが、今回図書館の指定管理に係るプロポーザルがありました。例えば、審査委員会による評価、審査評点じゃないんですが、プロポーザルの際の審査基準として、従業員の継続した雇用といった項目を今後つけて評価していくということは可能なのかどうか、見解をお伺いしたいと思います。
◎小林経営政策部長
プロポーザル審査基準に雇用継続の項目を入れることが可能かについてお答えします。
先ほどお答えいたしましたサービスの継続性や持続可能な雇用体制の確保などの点から、従業員の継続した雇用を審査基準に含めることは制度上は可能です。一方、公正な競争の阻害の要因となる可能性や、民間企業の雇用の自由を確保するといった点から、必須項目ではなく、配慮や努力としての加点項目にすることのほうが望ましいと考えております。
しかし、公共事業を民間事業者へ委託するという当初の目的を踏まえ、本市として雇用の継続を統一的に加点項目に追加するのではなく、プロポーザルを実施する各所管において、その事業の種類や内容に応じて、その都度検討するべきであると考えております。
◆松本潤
ありがとうございます。様々検討していただければと思います。
最後に、有給や勤続年数についての考え方です。
ご答弁いただいたように、今まで直営で行っていた業務を業務委託や指定管理者制度を導入するとき、今回のように図書館が指定管理となるような、本市から民間になる場合と、既に業務委託が始まっている給食調理のような、考え方が異なるということについては確かにそのとおりかなと思います。ただ、何ていうんでしょうね、仕様書に有給や勤続年数について定めることがハードルが高いと感じることが事業者目線からするとあるかもしれないんですが、人を雇うための採用コストというのは必ずかかってきますし、事業の引継ぎの際には、経験のある人の力は必ず必要だと思いますので、いろいろ検討をしていただければと思います。
民間から民間の場合も、本市として条件をつけることが難しいというのは分かるんです。確かにそうだと思いますし、私が事業者なら勝手なことを言っているなと思うんですが、やはり働く側の立場で考えると、同じ場所で働き続けるということのほうがメリットを生み出すことができれば、それは行く行く清瀬市のためになると思いますので、様々検討していただければと思います。
以上で一般質問を終わります。
(残り時間使い切り)