一般質問 令和5年6月定例会-1:
情報化社会への対応

一般質問にて、清瀬市のメディアリテラシー教育と生成系AIの活用方針について問いました。


質問項目 件名 リンク
1. 情報化社会への対応 (1) メディアリテラシー教育の現状について
(2) chatGPT(生成系AI)に対する向き合い方について
→(本ページ)
2. 高齢者世帯の相談窓口・生活支援 (1) 地域包括支援センターの認知度向上への取り組みについて
(2) 認知症に関する相談窓口について
(3) 地域密着型サービスの整備計画について
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◆松本潤
大きな一つ目、情報化社会の対応から、2点ご質問をいたします。
 1点目、メディアリテラシー教育の現状についてです。
 新型コロナウイルスが流行し始めた頃、コロナの影響でトイレットペーパーが不足するという情報が流され、そしてその不安から、トイレットペーパーの買いだめ騒動が起きたのは、まだ皆様記憶に新しいと思います。
 また、先月5月29日の読売新聞では、バナナ320本食べると死ぬという情報に影響された小学校5年生の話が1面に掲載されておりました。記事によると、その小学生は都市伝説を発信する動画サイトを見て、その内容を同級生に伝えたくて、給食の時間に大声を出したと書かれておりました。
 私もこれかなと思うものを動画投稿サイトで探すと、身近にあるものの致死量と題された動画が複数出てきて、注意喚起というよりかは、どこか面白おかしく動画にまとめられているという印象を受けました。
 動画を見て、コーヒー100杯も飲めないよとか、バナナ320本も食べられないよで済めばよいのですが、できることなら、本当にその情報が正しいのか、こういった動画は注目を集めるために作られたものではないのかと、情報の本質を見通す力をつけ、主体的な思考をしてほしいと私は考えております。
 テレビや新聞、そして、様々なインターネットサービスから多量の情報が発信されているこの情報化社会において、必要なときに必要な情報を自らが効果的に探し出すとともに、探し出した情報を適切に評価、活用するためのメディアリテラシー力の育成が不可欠ですが、清瀬市の小中学校におけるメディアリテラシー教育の現状について、まずご質問いたします。
 2点目、ChatGPT、生成系AIに対する向き合い方についてご質問をいたします。
 インターネットサービスにおいて、特に人工知能の研究が飛躍的な進歩を遂げております。清瀬市でもAIを取り入れた技術として、議事録の作成等にAI音声認識システムの利用をしたり、画像データをテキストデータに変換するAI−OCRの技術を取り入れたりしていると伺っております。
 OpenAI社が開発した対話型AI、ChatGPTが今年の4月から、神奈川県横須賀市役所において全国の自治体で初めて職員の文書作成のために導入され、活用実証がなされております。それに次いで、ほか自治体でも導入の検討や勉強会が開かれておりますが、これらのことを踏まえ、清瀬市における生成系AIに対する向き合い方について、現時点での考えをお伺いいたします。


◎大島教育部参事
私からは、情報化社会への対応のメディアリテラシー教育の現状について答弁をさせていただきます。
 本市では、メディアリテラシー教育を情報活用能力を高める教育として、大きく四つの能力に分類して指導をしております。一つ目は、情報端末機器の基本的操作能力、二つ目は、目的に応じて情報を集め、その情報を比較したり関係づけたりして課題を解決する能力、三つ目は、トライアル・アンド・エラーを繰り返しながら、適切な手順の組合せを考えて実行するといったプログラミングに関する論理的思考力、四つ目は、自他の個人情報及び著作権などの大切さを理解することや、情報をうのみにせず主体的に情報が正しいかどうかを判断する情報モラルや情報セキュリティに関する能力です。
 これらは平成29年に告示された、現在の学習指導要領から本格的に示され、小学校1年生から、発達の段階に応じて各教科の中で指導することになっており、子どもたちは教科書などを用いて計画的に学ぶようになっております。
 例えば、小学校国語の教科書では、1年生から図鑑を使った調べ学習が始まり、4年生では本や新聞、ウェブサイトなどの情報を参考として引用する学習、6年生では情報と情報を関係づけて考え、自分の考えを持ち、分かりやすく伝える学習が行われるなど、全ての学年で年間に複数回、情報を活用する能力に関する学習が位置づけられております。
 ほかにも、今年度から、東京都教育委員会作成の副教材、GIGAワークブックとうきょうがGIGA端末クロームブックで活用できるようになるなど、様々な資料が開発をされているところです。
 教育委員会や学校では、今後さらに情報があふれる社会になっても、その内容を適切に扱うことができるよう、引き続き情報活用能力を高める教育の充実を図ってまいります。


◎今村統括監経営政策部長
私からは、生成系AI、ChatGPTに対する向き合い方についてお答えいたします。
 ChatGPTは、高度なAI技術によって、人間のように自然な会話ができるAIチャットツールです。現在無償で公開されており、インターネットに接続されている環境であれば、誰でも利用できることから、世界的に利用者が増加している状況であります。
 自治体においても、議員ご紹介のとおり、横須賀市など先進自治体で実証実験を開始すると聞いております。
 一方、ChatGPTの利用に当たっては、機密情報の漏えいや回答の使用が不正につながったり、著作権を侵害しているおそれがあるなどの懸念がございます。そのため国においては、去る5月8日に、ChatGPTの業務利用に関する注意喚起の通達があったところでございます。改めて、機密情報は扱わない、また機密情報を扱わない場合でも、リスクを考慮した上での利用を想定するなどの申し合わせ事項が示されております。
 東京都においては、今後、利用ルールや利用環境に関して、プロジェクトチームを設置し検討していく。一方、当面セキュリティが担保されない環境では、ChatGPTを利用しないこととしております。また一般企業でも、従業員がChatGPTを利用することを禁止する事例が見られるところです。
 このような状況から、本市においては、利用に関するセキュリティ環境などが整備され、安全性が確認できるまでは当面利用しないこととし、先日、セキュリティの担保が図れるまでサービスを利用しない旨の通知を庁内で共有したところでございます。
 しかし、ChatGPTは今後、自治体の業務を抜本的に変革するツールの一つとも認識しておりますので、東京都をはじめ、先進市の状況を注視し、情報収集に努めてまいりたいと考えております。


◆松本潤
ご答弁ありがとうございました。
 それでは、再質問させていただきます。
 まず、メディアリテラシー教育についてなんですが、清瀬市でも既に1人1台のタブレット端末が用意されておりまして、もう様々な授業に使用されていると思います。本当10年前と比べただけでも、それだけICT端末が子どもたちにとって身近な環境になったと言えると思います。
 ぜひ引き続きメディアリテラシー教育、情報リテラシー教育を継続していただければと思うんですが、教わる子どもたちだけではなく、教える側の、例えば教職員に対するメディアリテラシーに関する研修や勉強会というのは設けていらっしゃるのでしょうか、ご質問いたします。


◎大島教育部参事
教員への研修の状況についてお答えをいたします。
 清瀬市教育委員会では、タブレット端末の効果的な活用に関する研修を実施したり、情報教育推進委員会等で情報モラルや情報セキュリティの留意点について注意喚起を行ったりしております。また、各学校で行われているGIGAワークブックとうきょうを活用した授業や、専門家からSNSの安全な使い方の講話を聞くセーフティ教室は、子どもたちだけでなく教員のメディアリテラシーを高める、よい機会になっていると考えております。


◆松本潤
ありがとうございました。
 先生方もやることが本当にどんどん増えていって大変かと思うんですが、一般質問初日にDX教育の一環でインターネット利用システムであったり、採点支援システムを整備されていると伺っておりますので、ぜひ今後も教育の負担が軽減できるような取組もよろしくお願いいたします。
 もう一点伺うんですが、清瀬市内ですと、小学校9校、中学校5校の合わせて14校ありますが、各小中学校間での指導内容の差であったり、あと教職員においても、やはり端末を使う得手不得手というのがあるかと思うんですが、そういったメディアリテラシー教育が均一に浸透しているかの評価などについてご質問いたします。


◎大島教育部参事
学校間や教員間の浸透状況についてということで、そこについてお答えをいたします。
 清瀬市教育委員会としましては、学校間による差はもとより、ICT活用が得意な教員と苦手な教員による指導力の差が生じていることを課題として認識しているところでございます。そのため、清瀬市教育委員会では、教員ICT活用スキルチェックリストというものを作成し、チェックリストに基づいてICT機器の基本操作を苦手とする教員に対して、基礎的な操作、活用方法についての研修、教員ICT活用スキルベースアッププログラムを実施してまいりました。
 また、各学校においてもチェックリストに基づいた放課後ミニ研修会等を開催しております。各学校では、情報教育推進員等の教員が中心となって、端末の操作方法やアプリケーションの授業での活用方法等を教員間で日々学び合うなどの工夫もしております。
 教育委員会としましては、今後も研修会などを通して、教員の情報教育に関する指導力を高め、児童・生徒が確かな情報活用能力を身につけることができるよう努めてまいります。


◆松本潤
分かりました。ありがとうございます。ぜひよろしくお願いいたします。
 では次に、ChatGPTと教育に絡めた再質問をさせていただきます。
 まず、ChatGPTに対する清瀬市の向き合い方について、ご答弁ありがとうございました。
 ご答弁いただいたように、セキュリティの担保であったり、安全性の確認などの課題が多いとは私も感じておりますし、鳥取県では4月の時点で、現時点では業務に使用しないと知事が明言されております。
 確かにChatGPTは文章作成の有用なツールになり得ますが、結局は使い手がどういったものなのかを理解をし、どう利用していくのかなと考えております。
 ただ利用する側は本当に自由なので、もう登録さえすれば誰でも使える状態なんですね。私も試しにChatGPTに書かせてみたものがあるんですが、本当にこんなことよく思いつくなと思うんですが、夏休みの宿題の定番である読書感想文ですね。私も8月31日に頑張って仕上げた記憶があるんですが、この読書感想文をChatGPTに書かせて提出するなんていうケースもちまたではあるようです。ただ本当に、これをそのまま提出するのはさすがに言い方は悪いですが芸がないとか、AIに使われているという印象は否めません。
 試しにここに手元にあるんですが、ChatGPTに、毎月2回発行されている市報きよせ、宣伝も入りますが、見やすくリニューアルされております。これをChatGPTに、市報きよせの読書感想文を800字以内で、小学校5年生の設定で書いてくださいと打ち込めば、もう本当に1分もかからずにもう800字の、793字でもう出ていますが、文章として出力されます。
 ただ本当にもう日頃から子どもたちに接されている教職員の方であれば、こんな文章はすぐ見抜けるとは思いますし、先ほど言ったように、もうAIに使われているという印象は否めないんですが、ただもし出力された文章を自分なりの言葉で再構成したり、こういう文章の仕方があるんだなという客観視をしたり、あとは使い慣れない単語が出てきたら辞書で調べたりするなど、こういった技術を使用することで、それが成長に結びつくのであれば、これは非常に有効な使い方なんじゃないかなとは私は考えております。
 ChatGPTなどの生成系AIの学校現場での取扱いについては、文部科学省がガイドラインを作成している段階だと伺っております。基本的にはガイドラインに沿った対応になるかとは思うんですが、メディアリテラシー教育や情報リテラシー教育については、学校だけでなく家庭でも積極的に行われるべきだと考えております。
 ここから再質問になるんですが、本日、目の前の清瀬小学校では学校の公開授業が行われております。私も昨日とおととい、自分の子どもを見に行ったんですが、学校の公開授業は学校の授業内容やふだんの授業中の子どもたちの姿を見られるだけではなく、授業の内容について、家庭で子どもと話をする大変よいきっかけになるのではないかと考えております。
 そのChatGPTに限らず、メディアリテラシーについて家庭で話をするきっかけづくりとして、例えば公開授業内で講師を招いての講義など、そういった取組をお願いしたいんですが、それについてはいかがでしょうか。


◎大島教育部参事
メディアリテラシーについて親子で考える機会をとの質問についてお答えをいたします。
 学校ではこれまでもセーフティ教室を実施する際に、保護者と一緒にSNSのルールを考える機会を設けたり、学校公開の際に児童・生徒がタブレット端末の様々なアプリケーションを使用して学習をしているところを見ていただいたりしております。
 また、先ほどご答弁させていただいた東京都教育委員会作成の副教材、GIGAワークブックとうきょうは、情報モラルだけでなく、情報活用も含めてセットで学べる教材となっております。こちらはホームページでも公開をされており、今後、夏季休業期間などにご家庭で保護者と一緒に活用いただくことも可能となります。情報活用能力の育成にはご家庭の協力も欠かせないと考えております。
 今後も保護者会等の機会に関連する教材を紹介したり、学校公開の際にタブレット端末を使用している授業を積極的に公開したりするなど、ご家庭と協働した取組が一層進められるよう指導してまいります。


◆松本潤
いろいろご答弁ありがとうございました。各小中学校間で偏りがないように、取組よろしくお願いいたします。
 12月の一般質問で教育長は、ICT端末は魔法のつえではないと答弁されておりましたが、まさにそのとおりだと私も思っております。技術に使われるだけでは何の教養にもならないので、効果的に利用できるような力、そして、情報を主体的に利用できる力の育成が学校や家庭でできるように今後ともよろしくお願いいたします。