一般質問 令和6年6月定例会-2 未成年の子がいる場合の離婚

一般質問にて、清瀬市における離婚届の面会交流や養育費の取決め状況の統計把握およびチェック欄設置の目的、さらに未成年の子がいる離婚協議時のADR利用助成の検討について市の見解を問いました。


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1. 図書の宅配サービス (1) 今後の流れと経費について
(2) 宅配ボックスは足りるのか
(3) 宅配ポイントの導入について
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2. 未成年の子がいる場合の離婚 (1) 養育費と親子交流の取り決めについて
(2) ADRの利用助成について
→(本ページ)


◆松本潤
 離婚後も父と母双方が子どもの親権を持つ共同親権の導入を柱とした改正民法などが5月17日、参議院本会議で可決、成立しました。離婚後の親権に関する民法が77年ぶりに改正され、離婚後の家族の在り方にとって大きな転換点になるとされております。
 厚生労働省がまとめている人口動態統計によると、2022年は17万9,099件の離婚があり、そのうちの52.8%が未成年の子がいる離婚でありました。子が1人なのか2人以上なのか、家庭によって状況は異なりますが、2022年だけで16万1,902人の未成年の子が両親の離婚を経験しております。
 離婚には様々な事由がありますが、こちらの離婚届には記入必須欄のほかに、欄外に未成年の子がいる場合は、面会交流の取決めをしているかしていないか印をつけてくださいともあります。また、経済的に自立していない子がいる場合、養育費の分担について取決めをしているかしていないかとも記載があります。
 清瀬市では、養育費確保支援事業を令和4年度から実施しておりますが、支援を受けるためには、あらかじめ養育費について取決めをしておく必要があります。
 まず、離婚届の欄について、面会交流や養育費の取決めの統計を取っているのか。また、このチェック欄が設けられている目的についてお伺いいたします。
 次に、ADRの利用助成についてご質問いたします。
 離婚後の養育費、親子交流等に関する取決めをする際、当事者同士ではうまく話合いができない場合でも、専門的知識を持つ第三者が介入することで、当事者同士が冷静に、また、早期に解決が図れるとされております。しかし、弁護士に依頼をすると費用が高額になってしまうことや、離婚調停では、時間が裁判所の空いている平日の昼間に限定されてしまうこと。さらに手続の煩雑さによる負担などが挙げられます。
 ADRとは、裁判外紛争解決手続のことで、民事上の紛争を解決しようとする当事者のため、中立的な第三者の専門家に関与してもらい、話合いによる解決を図る方法を言います。養育費確保支援事業を行っている自治体の中には、離婚協議を行う際に認証ADR事業者が実施するADRに係る費用の助成を行っている自治体もあります。また、共同親権が導入されることで、今後は協議の場としてADRの活用が促進されていくと考えられておりますが、清瀬市として、未成年の子がいる場合の離婚協議時のADRの利用費用の助成について検討ができないか、見解をお伺いいたします。


◎門田市民環境部長
私からは、未成年の子がいる場合の離婚のうち、養育費と親子交流の取決めについてご答弁いたします。
 初めに、親権につきましては、民法第818条以降に規定されており、未成年の子どもの身の回りの世話、教育、財産の管理などを行うために、父と母の双方に認められた権限であり、義務でございます。婚姻中は父と母の双方が親権を持つこととなりますが、離婚した場合、どちらか一方が子どもの親権を持つ単独親権となっております。
 そうしたことから、今まで父母のどちらかしか取れなかった親権が今後、議員ご紹介のとおり、離婚した後も父と母の双方が子どもの親権を持つ、共同親権の導入を柱とした民法等の一部を改正する法律案が5月17日の参議院本会議で可決成立し、同月24日に公布され、施行日は公布の日から起算して2年を超えない範囲内において政令で定める日とされております。
 議員ご指摘のとおり、離婚届には父と母の双方の氏名、住所、本拠地、離婚種別、親権を行う子の氏名等を記載するほかに、未成年の子がいる場合、面会交流の取決めをしているのか、経済的に自立していない子がいる場合、養育費の分担について取決めをしているのかを確認するためのチェック欄が設けられております。
 その中の面会交流とは、未成年の子と離れて暮らしている親が子と定期的、継続的に会って話をしたり、一緒に遊んだり、電話や手紙などの方法で交流を持つことであり、養育費とは、経済的に自立していない子の衣食住に必要な経費、教育費、医療費などのことを指しております。
 議員ご質問の、チェック欄による面会交流や養育費の取決めについての統計につきましては、離婚届自体が本市のみならず、夫婦の本籍地、所在地でも提出できることから、本市では統計を取っておりませんが、本市に提出された離婚届の写しを法務省の地方組織である法務局へ提出を行い、国において全体の集計を法務省のホームページで公開しているところでございます。
 また、チェック欄の目的といたしましては、法務省によりますと、平成23年の民法改正で、離婚時の面会交流や養育費についての取決めを促進する観点から、離婚届をする場合に定める事項の例として、面会交流や養育費の分担を明示する見直しが行われました。
 法務省は、この改正の趣旨を周知するために、平成24年4月に離婚届用用紙の様式を改定し、面会交流や養育費の取決めの有無を尋ねるチェック欄を設けたこととなります。離婚時の手続において、現状、市民課窓口へ離婚届が提出された際には、職員が全体の記載内容に不備がないか確認を行い、その際に、面会交流、養育費のチェック欄についても確認を行っております。
 また、18歳未満の子どもがいる場合におきましては、面会交流や養育費の分担を行っているかどうかにかかわらず、子育て支援課へご案内し、独り親家庭への支援へつなげております。
 さらには、離婚届の用紙を本市に取りにこられた方には、離婚届と一緒に、養育費と親子交流の取決め方や、その実現方法について分かりやすく説明したパンフレット、こどもの養育に関する合意書作成の手引きとQ&Aをお渡しし、必要に応じて関係所管をご案内しております。
 いずれにいたしましても、戸籍法等の各種法律に基づき離婚届の受理を行い、戸籍への記載業務等を行っていますので、各種法令や国からの通知に基づき、事務処理に努めていきたいと考えております。


◎田村子ども子育て担当部長
私からは、ADRの利用助成についてお答えいたします。
 令和6年6月1日現在で調べたところ、都内では13区、4市がADRの利用助成事業を実施しています。
 本市では、清瀬自民クラブ森田議長から過去にご要望いただき、令和4年度から養育費確保支援事業を実施しております。内容といたしましては、一つ目、養育費保証会社と保証契約を締結する際に要した費用のうち、初回保証料として対象者が負担する経費。二つ目として、養育費に関する公正証書等の作成に要した公証人手数料などの経費で、実際に要した経費。三つ目として、家庭裁判所の調停申立て及び裁判に要する戸籍抄本等添付書類取得経費、収入印紙代、連絡用の郵便切手代に要した経費、これらについて上限はございますが、補助をするものでございます。
 この事業に関しましては、26市の中ではまだ実施していない市も半数近くある中、本市は比較的早い時期に事業を開始できたと考えております。全体の申請件数でございますが、令和4年度では4件、令和5年度では3件となっております。
 また、養育費確保支援事業について、全ての独り親家庭に周知するため、児童扶養手当の現況届のご案内に本事業のチラシを同封しているほか、市民課窓口や子育て支援課窓口での手続時にもご案内し、ご相談がある場合には、母子父子自立支援員につなげ、関連機関のご案内もしております。
 本市といたしましては、他団体の動向を注視し、情報収集するなどして、利用状況等を研究してまいりたいと考えております。


◆松本潤
ご答弁ありがとうございました。
未成年の子がいる場合の離婚について再質問させていただきます。
 まず要望なんですが、18歳未満の子どもがいる場合の離婚については、親子交流や養育費の分担を行っているかどうかにかかわらず、子育て支援課を案内されているとのことで、手続の面では安心できました。また、子どもの養育に関する合意書作成の手引きについても、丁寧に作られているという印象を受けております。
 ただ幾ら手引きをお渡ししても、養育費や親子交流の取決めや、離婚届のチェック欄の記載は義務ではありませんし、窓口では必須項目さえ埋まっていれば、離婚届を受理されてきたのが実情だと思います。
 統計を取っている法務省としては、養育費や親子交流の取決めの目標数値を70%としているそうですが、結果を見ると、令和元年が養育費の取決めについて65%だったのが、最新の集計では60%を切っている状況になっております。また、取決めをしても、途中で支払われなくなるケースもありますので、養育費の受給状況は、令和3年度の調査では、母子世帯が28%、父子世帯では8%となっております。
 今回の法改正では、取決めなく離婚をしても、一定額の養育費を請求できる法定養育制度も設けられました。しかし大前提として、子どものための様々な取決めは必要だと考えております。
 離婚時、お互い葛藤があり話がうまく進まないのは、私自身も未成年の子がいる離婚を経験しましたので分かりますが、子どもへの影響は最小限に抑えなければならない。その考えは相手と一致していたと思います。
 ADR利用費用の助成については、ほかの自治体でも今後広まっていくと思いますし、よい話合いができて、しっかりした取決めがされれば、それは子どもの利益に直結すると思いますので、ご答弁いただいたように研究のほどよろしくお願いいたします。
 書面の部分についてご質問いたします。
 面会交流という言葉なんですが、正直私はあまり好きではありません。親子ですので、子どもと電話で話をしたり、メールをしたりすることが面会交流という言い方でよいのかなと思っております。最近では面会交流ではなく、親子交流という言葉を使用するという流れもできつつあるようです。
 やはり堅苦しい呼び方ですと、取決めをする際も身構えてしまうような印象も受けますし、別離親に対する阻害感も出てしまうと思いますので、離婚届の欄など、面会交流という名称を親子交流に改めていくことは清瀬市としてもできますでしょうか、ご質問いたします。


◎門田市民環境部長
本市におきまして、戸籍関係の届出書においては、国から戸籍関係届書類標準様式が示されており、それに基づいた各種様式を購入して市民にお渡ししている状況でございます。標準様式の中でも面会交流という文言が使用されていることから、本市においてもそれを今現在は使用しております。
 そうしたことから、議員言われますように親子交流に変更できないかにつきましては、国や他市の状況等をちょっと調査し、研究してまいりたいと考えております。


◆松本潤
分かりました、ありがとうございます。
 最後に一点ご質問いたします。
 離婚問題でよく耳にする言葉として、親権争いがあると思います。今は単独親権なので、別離親になってしまうと、基本的には子どものことを決めたくても権利がない。ましてや面会交流も、今半数近くが実施されずに親子が分断されているというのが現状です。
 親権争いは単独親権制度の弊害の一つとされていて、実際に親権を取るために、突然子どもと一緒に家を出てしまうということがあります。これには理由がありまして、特に裁判所が絡んで、子どもの親権を決める際なんですが、監護の継続性の原則に基づいて決められる傾向にあります。基本は父と母、どちらがふだん子どもの監護をしていたのかが主に判断されます。基本的には統計上、働く時間が長い父側は不利とされていますが、近年、共働きの世帯が増えて差が縮んできたこと。
 そして、離婚に至る不利な事由を抱えているほうが親権を取りたいがために連れていってしまう、子どもの連れ去りとも言われ、問題視されております。これは逆に連れ戻そうとすると、今度は未成年者略取誘拐罪として逮捕されるおそれがあって、俗に連れ去り勝ちとも言われております。子どもにとって環境変化があるだけではなく、その後の両親の話合いも円滑に進まないことが多いため、私はやはりよくないことだと思っております。
 もちろん、DV等支援措置を使って避難することは別です。しかし、離婚件数が年々減少する中、連れ去られてしまった親側の相談件数、子の監護に関する処分事件は増えているという実情もあります。
 例えば、窓口の手続としては、離婚届については不受理申出という制度がありますが、子の連れ去りを事前に防ぐことを目的とし、転出届については不受理申出という制度はあるのでしょうか、ご質問いたします。


◎門田市民環境部長
議員おっしゃいますように、離婚届には不受理申出という制度があり、離婚届を受理しないように申し出ることができますが、転出などの住民移動に関わる手続につきましては、不受理申出という制度はございません。ただし、離婚が成立していない場合に、片方の親が15歳未満の子どもを連れて転出するためには、もう片方の親が記載した同意書が必要なため、双方の親が同意を下に転出届の受理を行っている状況です。


◆松本潤
ありがとうございました。
 今法改正の施行は2年以内にされるとのことです。いろいろな意見がありますが、子どものためを思えば、必要な法改正だと思っております。
 子どもの時間感覚は、大人の6倍とも言われております。行政としても、どう対応していくか難しいところもあるかもしれないんですが、今後施行されたら速やかに対応できるよう準備していただければと思います。


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